2024/7/21修正して更新
pet検査は人間ドックにプラスして、pet・MRI・CTなどの画像診断・血液検査などを組み合わせ、人間ドックよりも精度の高い癌検診を行うことを目的とした検査です。
pet検査は全身を一度に調べることができ、X線・CTでは見付けることができない小さい癌細胞も見付けることが可能なため、他の検査では見付けにくい早期癌の発見に有益です。
検査時間は30分前後、痛みなども少なく身体の負担が少ない検査です。
癌細胞は正常細胞の3〜8倍のブドウ糖を摂取する性質があり、PETはこの性質を利用した検査のため、ブドウ糖類似の検査薬「FDG」を投与し集まり具合を見ることにより、全身の癌細胞を一度に調べることができ、発見した癌の悪性レベルも診断可能です。
但し、検査料金が全身を調べるスタンダードPET検査コースで10万円前後と高額になります。
一般的に、癌の大きさが1cm前後であればpet検査で発見できるとされています。
早期発見されるケースが多いのは、甲状腺癌と大腸癌。
早期発見されにくいケースが多いのは、胃癌・前立腺癌・腎臓癌・膀胱癌。
また、胃癌は胃カメラが最も発見率が高く、肺癌はCT検査が発見率が高いとされています。
そのため、PET検査の結果だけで癌と診断するのは難しい場合があるため、他の検査との併用が必要になります。
平成22年4月から、早期の胃癌を除く全ての悪性腫瘍に健康保険適用が認められています。
但し、レントゲン検査・画像検査(MRIなど)、その他の検査(血液・超音波など)などで診断、転移、再発の診断が確定できない場合や、既に診断されている方に限定されています。
つまり、pet検査は人間ドックなどの健康診断で受診する場合、保険適用外検査となります。
下記は一般的なpet検査の流れですが、施設によっては違いがあるため、受診前に確認下さい。
血糖値の影響を避けるため、pet検査の5〜6時間前から食事を控えます。
pet検査の直前に、採血し血糖値を測定します。
血糖値が200mg/dlを超えると、撮影時間の延長・検査を中止する場合があります。
血糖値に異常がなければ、検査薬「FDG」を静脈内投与します。
検査薬「FDG」を全身に行き渡らせるため、約1時間ほど休憩します。
撮影直前にトイレに行き、膀胱を空っぽにします。
撮影時間は全身(眉の下から足の付け根まで)で約15〜30分、撮影後は検査薬「FDG」が減衰するまで約30分休息します。
PET画像に検査薬「FDG」の異常な集積などが確認された場合は、精密検査を受診するように説明があります。
精密検査の種類によって違いがありますが、保険適用検査になる場合が多く見られます。