2024/7/21修正して更新
肺がんは大腸がんと胃がんの罹患数を超え、がんの部位別死亡数で1位となっています。
また、肺がんの死亡率が高い理由は、自覚症状で発見された時は、すでに全身に広がっているケースが多いことです。
早期発見するには、1年に1度の肺がん検診の受診が必要です。
特に、喫煙者・喫煙歴の長い人・咳や痰の出る人への受診が推奨されています。
肺がん検診とは、主に肺がん・肺気腫・肺炎・肺結核などの病変を調べる検査です。
胸部CT・胸部X線・喀痰細胞診検査などがあります。
費用は1〜2万円が相場となりますが、検査内容によっては変動するため、受診する病院施設が決まったら問い合わせしてみましょう。
胸部X線検査 | 健康診断で受診するレントゲンで肺の腫瘍と肺炎・肺結核を診断 |
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腫瘍マーカー | 血液検査によって腫瘍マーカー(がんが作る特殊物質)を診断 |
喀痰細胞診 | 痰の中のがん細胞を診断、一般的に3日分採取し検査 |
胸部CT検査 | CTは胸部X線より初期がん細胞を発見でき肺結核・肺気腫・肺炎・気胸・胸部動脈瘤・食道がんなども発見できるメリットがあります |
肺がん検診は、胸部X線検査+喀痰細胞診の組み合わせが一般的です。
胸部X線検査は肺胞に近い肺の抹梢肺がん、喀痰細胞診は気管・太い気管支の肺がんを発見できます。
また、胸部CTをプラスし検査することで、早期肺がんの発見率が高いことが報告されています。
●前日
CT・レントゲンは被爆するため妊娠中・妊娠の可能性がある人は検査できません。
食事制限はなし。
●当日
胸部X線・胸部CTは10〜20分前後。
服装は金具・模様のない無地服を着用し髪の長い方は髪ゴムを持っていきましょう。
●検査終了後
病院施設によって違いがありますが、一般的に14日〜20日前後に郵送または面談。
精密検査=「がん」ではなく、追加検査を実施し詳しく調べる検査となります。
精密検査を実施し、「がん」と診断された方は1%前後です(国立がん研究センター統計結果)。
検診結果で心配する点はありませんが、喫煙中・タバコをやめてから10年以内の人は、1年に1回は喀痰細胞診・CT検診を受けることをすすめられます。
国立がん研究センターの統計結果(2019年5月更新)をみると、30代罹患数は500以下、50代8.000前後、60代で29.000前後、70代41.000前後となっており、年間12万人の罹患数になっています。
また、年齢が高くなると罹患数が多くなる傾向がみられ、肺がん検診を受診する目安年齢が分かるでしょう。